渋沢鉱山

訪問日 2007年11月2日(金)
2008年8月19日(火)
場所 神奈川県
天気 一回目…晴
二回目…晴
同行者 一回目…S村氏
二回目…T氏
管理体制 Free
産出鉱物 黄鉄鉱
疲労度
危険度 ★★
オススメ度 ★★★★
備考 管理体制が曖昧なので、現在は立ち入らない方が無難。

1、産地概要

峠集落の南にある市見沢沿いにある渋沢鉱山は、もともとは石膏を採掘していた鉱物であった。
この鉱山は昭和9年、平塚市新宿の成瀬林平氏が金銀銅の試掘を目的として開発し、1935年頃から1948年頃まで石膏を中心に採掘された。
最盛期には年間約2000トンを産出し、今は教育委員会による説明の看板があり、それによると、当時は斜坑、水平抗、竪抗(深さ70m)があり、多い時には20人もの坑夫がいたとのこと。
現在でも、白色粘土からは石膏に混じって黄鉄鉱や石英(高温石英?)が採集できる。

2、産出鉱物各論

1)、黄鉄鉱 Pylite 化学組成 FeS2 硫化鉱物

この産地のものは、八面体結晶が多い。直径は大体2〜5mmで、大きなものだと1cmを超えることもある。粘土層から産出。

2)、石英 Quartz 化学組成 SiO2 酸化鉱物

高温石英として産出する。未確認。

3)、石膏(軟石膏・二水石膏) Gypsum 化学組成 CaSO4・2H2O 硫酸塩鉱物

無色〜白色の柱状結晶として産する。
元々は石膏を採取していた鉱山だが、確認していない。

3、採集記

第一回 2007年11月2日(金)採集

第二回 2008年8月19日(火)採集


第一回 2007年11月2日(金)採集

突然だが、神奈川県には鉱物産地がほとんどない。
例えあっても、アクセスが不便だったり、採集禁止である産地がほとんどだ。
そんな中、簡単に行けて、ほぼ確実に鉱物を採集することが出来る産地が神奈川県にあるとのことを聞き、行ってみることにした。

朝6:00くらいに家を出発、新大久保駅にて連れと合流し、新宿から小田急に乗って渋沢駅を目指す。

約1時間くらいで渋沢駅に到着し、そこからバスに乗ること約10分のところにある峠バス停にて下車、そこからまた15分くらい歩いたところ、渋沢鉱山の露頭(?)に到着した。

 ←渋沢鉱山へと至る道。

 ←黄鉄鉱の露頭の上。坑口が二つと看板がある。

早速採集を開始するのだが、ここの産地の主な産出鉱物である黄鉄鉱を採集するには、白い粘土層が露出している露頭から粘土を掘り出し、すぐ側を流れている小川でフルイ掛けする必要がある。

なので、冬場等は水が冷たくて、とてもではないが、作業が出来ない。

何時間か採集して結局、最大直径1cmくらいの黄鉄鉱の八面体結晶を採集し、その後、峠バス停から帰途についた。

〜採取鉱物〜

・黄鉄鉱 Pyrite

 ←直径約1cm。一応八面体であるのが分かる。

〜感想〜

今回、渋沢鉱山ではいい結果を残すことが出来た。
ただ、この産地は大勢では絶対に来れないうえ、雨が降れば即中止、という産地である。
これを見て行く気になったならば、くれぐれも大人数で来ないように。

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第二回 2008年8月19日(火)採集

夏休みも終盤にさしかかり、皆さん、夏休みをエンジョイしていることであろう。
宿題を早めに終えて遊び呆ける人もあれば、宿題を無視して遊び呆ける人もいるであろう。
自分としてはこの夏休みをエンジョイしていたと思っていたのだが、一つだけ問題があった。
そう、日帰りの鉱物採集に行っていなかったのだ。
泊まりの鉱物採集で岩手(東北の鉱物採集記参照)に行ったが、それはそれ。
と、いうわけで、T氏と共に手軽に行ける産地「渋沢鉱山」に行くことにした。。

朝の7:30頃家を出発した。
T氏と合流し、新宿駅で小田急線に乗り換え、1時間半ぐらい電車に揺られ、渋沢駅に到着。
バスの時間まで30分ぐらいあるので、昼飯を買ったりして準備をする。
バスに乗ること10分。目的地周辺にある「峠」バス停に到着した。
バス停から歩くこと15分。以前ここを訪問したことがあるせいか、迷わずに産地に到着することが出来た。

 ←渋沢鉱山の露頭。白い粘土層がよく分かる。l

ここでは、露頭の粘土をシャベルで掘り、フルイにのせ、すぐそばの沢でフルイ掛けをして採集する。
しばらくやっていると、珍しいことに親子で鉱物採集をしに来た人がいた。
ほどほどのところで私達は産地を出発し、バス停に向かったはずなのだが・・・
プププーーー。ブロロロローーー。
バスは行ってしまった。。

ここのバスの本数は1時間に1本ぐらいしかないので、仕方なく、昼飯を食べてから30分ぐらい歩いて渋沢駅に戻った。

〜採取鉱物〜

・黄鉄鉱 Pyrite

〜感想〜

今回、以前来たときよりも大きい黄鉄鉱の八面体結晶が採れたので、満足である。
また来たい!!!・・・とは思わないが、なかなかここは、手軽にいけていい産地だと思うので、訪問してみることをオススメする。。

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