渦の沢

訪問日 2007年4月15日(日)
2007年9月23日(日)
2007年12月24日(月)
2008年9月15日(月)
2011年8月10日(水)
場所
天気 第一回…
第二回…
第三回…
第四回…
第五回…
同行者 第一回…父
第二回…H氏
第三回…父
第四回…父
第五回…○○中高地学部
管理体制 Free
産出鉱物 燐灰石、灰鉄輝石、磁鉄鉱
疲労度 ★★
危険度 ★★
オススメ度 ★★★
備考 特になし。

1、産地概要

この産地は、秩父鉱山の中でも地味な方ですが、簡単に行けることから、そこそこの人気があります。
地形図上では「ベッドの沢」と表記されていますが、鉱物界ではこの名が一般的です。
場所は、出合の西側、中津川森林科学館がある場所から10〜20分歩いたところで、中津川バス停(終点)もあります。
また、清潔なトイレや宿、レストランや売店もあり、いい拠点となります。
車で来た場合、この辺りもしくは、もう少し進んだところに駐車します。
そして、渦の沢をしばらく登ると坑道が見えてきます。
その辺りが産地となっています。

2、産出鉱物各論

1)、燐灰石 apatite 化学組成 Ca5(PO4)3(F,Cl,OH) 燐酸塩鉱物

燐酸塩鉱物の一種で、モース硬度5の指標鉱物となっている。
化学組成によって、弗素燐灰石、塩素燐灰石、水酸燐灰石の3つに分けられる。
ここの燐灰石は塩素燐灰石だと思われ、白色柱状で産する。
露頭にあるもの、または露頭からの転石についているものは緑簾石を伴うことが多い。
また、坑口前のズリでは磁鉄鉱の塊に伴って産出することもある。
日本では神奈川県玄倉産のものが有名だが、今では行くのが非常に大変なうえ、ほぼ絶産状態である。

 ←Kさん提供の渦の沢産頭付き燐灰石。

2)、磁鉄鉱 magnetite 化学組成 FeFe2O4 酸化鉱物
 
黒色金属光沢をもつこの鉱物は、名の通り磁石にくっつく性質をもつ。
このような磁石にくっつく性質を「磁性」といい、この鉱物は「磁性」があることなる。
また、落雷等の影響により、本鉱自体が磁石となることもあり、そのようなものは「天然磁石」と呼ばれる。
この産地には磁鉄鉱が大量に落ちていて、その中から八面体自形結晶(ダイヤモンドや蛍石などが有名)をしたものを探すのが普通。

3)、孔雀石 malachite 化学組成 Cu2CO3(OH)2 炭酸塩鉱物

緑色皮膜状として産出する銅の二次鉱物で、この産地では多量に産する。

4)、石英 quartz(水晶 rock crystal) 化学組成 SiO2 酸化(珪酸塩)鉱物

この産地のものは石英脈の中に水晶がたくさんついているタイプで、大きさは小さいが、なかなか綺麗なものが多い。

5)、緑簾石 epidote 化学組成 Ca2(Al,Fe)Al2O(SiO4)(Si2O7)(OH) 珪酸塩鉱物

この緑簾石はグループ名でもあり、グループの一つとすると英名はdissakisite。
名の通り緑色をしていて、燐灰石と一緒に産することが多い。

6)、黄銅鉱 chalcopyrite 化学組成 CuFeS2 硫化鉱物

真鍮色金属光沢。自形結晶をなすものもある。
この鉱石は、秩父鉱山のどこでも見られる。

7)、灰鉄輝石 hedenbergite 化学組成 CaFeSi2O6
 珪酸塩鉱物

輝石の一種で、CaとFeを含む単斜輝石。ヘデン輝石ともいう。

3、採集記

第一回 2007年4月15日(日)採集

第二回 2007年9月23日(日)採集

第三回 2007年12月24日(月)採集

第四回 2008年9月15日(月)採集

第五回 2011年8月10日(水)採集


第一回 2007年4月15日(日)採集 

←前の「大黒坑下」を見る

大黒坑下を出た私達は、次なる産地「渦の沢」を目指しました。
渦の沢は中津川バス停から20分ぐらい歩いたところにある産地で、バス停の近くには「中津川森林科学館」があり、駐車場やトイレもあり、清潔感を保っています。
この渦の沢は地形図上では「ベッドの沢」と記されていますが、鉱物界では何故か、この名前が出回っています。
渦の沢では、燐灰石、石英(水晶)、磁鉄鉱、孔雀石などが採れます。
僕は、パソコンで調べて得た結果を元に、渦の沢の坑口に向かいました。
渦の沢の坑口の10mぐらい前で沢が分岐していて、そこを右に進みます。
坑口を観察した後、沢の分岐点に戻り、その周辺で孔雀石や磁鉄鉱を採集しました。

初めての渦の沢での採集で、まだ鉱物採集を始めたころでしたので、強力な磁石で磁鉄鉱が釣れることがおもしろくてたまりませんでした。

〜採取鉱物〜

磁鉄鉱と孔雀石

〜感想〜

今回、燐灰石は手に入れることが出来ませんでしたが、秩父鉱山を訪れることが出来て、良かったと思っています。
帰りは、神庭鍾乳洞に入洞し、桜を見て帰りました。

←前の「大黒坑下」を見る

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第二回 2007年9月23日(日)採集

僕は、ある日突然、電車で鉱物産地に行ってみようと思い立ちました。
電車での本格的な採集は(吉見丘陵を除いて)、今回が初めてとなります。
どこへ行こうか悩んだ挙句、無謀にも、H氏と共に電車とバスで秩父鉱山に行くことにしました。

僕は朝の5:00ぐらいに家を出て、最寄の駅から電車に乗りました。
H氏との待ち合わせ場所の西武秩父駅に着き、少し余裕があったので、
御花畑駅の場所を確認しておきました。
30分ぐらい待ち、H氏がやって来ました。
H氏はのんびり歩いていたので、僕が向かえに行かなければ、次の電車に乗り遅れていました。
御花畑駅でまた電車に乗り、終点の三峰口駅で降りました。
そこでは40分ぐらい余裕があったので、少しだけうどんを食べました。
ここからバスに乗ること1時間、終点の中津川バス停に着きました。
ここから15分ぐらい適当に歩いていき、産地に到着しました。

  
↑途中の景色。

まずは磁鉄鉱のキレイな結晶を、強力磁石を使って遊びつつ、探します。
その後、坑道前のズリで燐灰石を採取しました。
そして帰るのですが、実は、三峰口と中津川を結ぶバスは1日に4本しかなく、
電車の発着時間と大幅にずれているので、採集時間がとても短くなってしましました。(1時間)

 ←坑道の前の枯れ沢の分岐点。ここは右に進む。

  
↑坑道の外と中。水が溜まっている。

家に帰り、しばらく燐灰石の入った母岩をクリーニングしていました、
すると、ふと何を思ったのか、一番大きい燐灰石を単晶で取り出そうとして、壊してしまいました。

〜採取鉱物〜

燐灰石、磁鉄鉱、孔雀石、

〜感想〜

今回、初めて電車で本格的な鉱物採集に行きました。
電車とバスで行ったので採集時間がとても短くなり、疲労度も増しましたが、
燐灰石がたくさん入った石を採ることが出来て、良かったです。
(前回は採れませんでした・・・)

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第三回 2007年12月24日(月)採集 

←前の「後山」を見る

後山を下山し、3回目の来訪となる渦の沢へと向かいました。
適当な場所に車を停め、適当に進んで行きます。
産地に着くと、そこでは雪がチラホラと見え、うす暗く、じめっとしいて、風が吹いてました。

雪が積もっているうえ、冷たい風が吹いているので私達はすぐに戦意喪失し、
15分ぐらい滞在しただけで帰りました。

この渦の沢とさきほどの後山で完璧にテンションダウンしたところ、鉱物とは関係ありませんが、洞窟探検をしてリフレッシュし、帰りました。

〜採取鉱物〜

燐灰石、磁鉄鉱

〜感想〜

←前の「後山」を見る

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第四回 2008年9月15日(月)採集 

←前の「六助沢」を見る

大黒坑ではたくさん鉱物が採れたものの、石灰沢と六助沢はほとんど何も採れなかったので、最後にもう一つぐらい産地に行こうと思い、渦の沢に行くことにしました。(本日六度目の採集)

六助沢を出た僕達は、出合トンネルまで向かい、そこからいつも通り、中津川森林科学館に向かいました。
僕らは昼ごはんを買っていなく、とてもお腹がすいていたので、そこでポテトチップス(コンソメパンチ味)を買って食べました。
そこから適当に進み、渦の沢に入ったのですが・・・
ゴゴ、ゴゴ・・・グォォォォォーーー!!!
熊のうなり声らしきものが聞こえました。
僕はパイプの穴から水が噴き出る音だと思ったのですが、慎重な父は熊だと思ったらしく、緊張が高まりました。
とりあえず近くに石を投げてみるとなにも反応がないので、恐る恐る近づいてみると、僕の予想通り、ただの水の噴き出る音でした。
それから、いつも通りに坑口前で燐灰石を採集して帰りました。


〜採取鉱物〜

〜感想〜

今回は何を思ったのか、欲張って6つもの産地へ行ったので、非常に疲れた。(当然だが・・・)
帰りに満願の湯とどん亭(しゃぶしゃぶのチェーン店)に寄ったのが印象的であった。鉱物より。

←前の「六助沢」を見る

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第五回 2011年8月10日(水)採集

〜採取鉱物〜

〜感想〜

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