硝酸塩鉱物は硝酸塩と1種類以上の元素が結びついてできた鉱物で、種類は少ない。
水に溶けやすいものが多く、他の鉱物と簡単に結合するため、単独で産出することは稀。
日本では今のところチリ硝石の一種しか見つかっていないので、認知度は低い。
硝石 | チリ硝石 | ダラプスカイト | エムボボムクライト |
ハイドロエムボボムクライト | ゲルハルタイト | リカシ石 | カルシウム硝石 |
アンモニア硝石 | バリウム硝石 | マンガン硝石 | |
和名 | 硝石 |
英名 | Niter |
化学組成 | KNO3 |
晶系 | 斜方晶系 |
色 | 無、白 |
条痕 | 白 |
硬度 | 2 |
比重 | 2.1-2.2 |
光沢 | ガラス光沢 |
劈開 | 完全 |
共生鉱物 | チリ硝石、ダラプスカイト等 |
その他 | 潮解性なし。 |
硝酸塩鉱物の中で代表的な鉱物の一つ。 針状や絹糸状の結晶として一部の地域の地表や岩石、鍾乳洞の表面外皮として形成されている。 主な産地としてはアメリカのインディアナ州、ケンタッキー州、バージニア州やチリやエジプト、インド、イタリア、イラン、スペインがあげられる。 中世の後期に火薬の原料として需要が大きくなり、フランスやドイツ等の国で分解する有機物の山に石灰等のアルカリを混ぜて人工的に形成され、現在でも空中窒素固定法の発達によりほとんどが人工的に作られている。 用途としては肥料や利尿剤に使われる他、昔は医療用として喘息の治療に用いられていた。 この石の特徴は何といっても潮解性がないことで、このことを利用して共生することが多いチリ硝石と種類が判別できる。 また、この石の炎色反応は紫になるのに対し、チリ硝石の炎色反応は黄色になることからも判別できる。 |
和名 | チリ硝石(ソーダ硝石) |
英名 | Nitratine(Soda Niter) |
化学組成 | NaNO3 |
晶系 | 六方晶系 |
色 | 無、白、灰、黄、褐 |
条痕 | 白 |
硬度 | 1-2 |
比重 | 2.2-2.3 |
光沢 | ガラス光沢 |
劈開 | 完全 |
共生鉱物 | 硝石、ダラプスカイト等 |
その他 | 特になし。 |
硝酸塩鉱物の中で硝石と共に代表的な鉱物。 塊状や層状、皮殻状や稀に方解石に似た形状で主に暑く乾燥した地域の地表堆積物として形成されている。 主な産地としてはチリのアタカマ砂漠やボリビア、ペルー、アメリカのカリフォルニア州、ネヴァダ州、ニューメキシコ州があげられる。 また、国内では栃木県から産出する大谷石の表面に微量ながら産出が認められた例もあるが、やはり国内では基本硝酸塩鉱物は産出しないと考えてよいだろう。 19世紀後半にチリで発見され、当時は「白い金」として珍重されたが、現在では主な用途は硝酸の製造ぐらいで、空中窒素固定法の発達により人工的に作られているため、採掘は盛んではない。 この石の特徴は潮解性が著しいことで、このことを利用して潮解性がないチリ硝石と種類が判別できる。 また、この石の炎色反応は黄色になるのに対し、硝石の炎色反応は紫になることからも判別できる。 |
和名 | ダラプスカイト |
英名 | Darapskite |
化学組成 | Na3(NO3)(SO4)・H2O |
晶系 | |
色 | |
条痕 | |
硬度 | |
比重 | |
光沢 | |
劈開 | |
共生鉱物 | チリ硝石、硝石等 |
その他 | |
チリのアタカマ砂漠 |
和名 | エムボボムクライト |
英名 | |
化学組成 | (Ni,Cu)Al4[(NO3)2(SO4)](OH)12・3H2O |
晶系 | |
色 | |
条痕 | |
硬度 | |
比重 | |
光沢 | |
劈開 | |
共生鉱物 | |
その他 | |
淡い青色をした塊上 団塊は空気にさらすと水分がなくなり粉々になる 原産地 南アフリカトランスバール州エムボボムクルー洞穴 |
和名 | ハイドロエムボボムクライト |
英名 | (Ni,Cu)Al4[(NO3)2(SO4)](OH)12・13-14H2O |
化学組成 | |
晶系 | |
色 | |
条痕 | |
硬度 | |
比重 | |
光沢 | |
劈開 | |
共生鉱物 | |
その他 | |
和名 | ゲルハルタイト |
英名 | Gerhardtite |
化学組成 | |
晶系 | |
色 | |
条痕 | |
硬度 | |
比重 | |
光沢 | |
劈開 | |
共生鉱物 | リカシ石 |
その他 | |
アメリカアリゾナのジェロームのユナイテッド・ベルデ銅鉱山 コンゴのカタンガ |
和名 | カルシウム硝石(ニトロカルサイト) |
英名 | Nitrocalcite |
化学組成 | |
晶系 | |
色 | |
条痕 | |
硬度 | |
比重 | |
光沢 | |
劈開 | |
共生鉱物 | |
その他 | |
土壌の地表や鍾乳洞、Caを含むほかの岩石中に見られる フランス、ハンガリー、スペイン、アメリカのアリゾナ、カリフォルニア |
和名 | リカシ石 |
英名 | |
化学組成 | |
晶系 | |
色 | |
条痕 | |
硬度 | |
比重 | |
光沢 | |
劈開 | |
共生鉱物 | ゲルハルタイト |
その他 | |
和名 | アンモニア硝石 |
英名 | Ammonia Niter |
化学組成 | NH4NO3 |
晶系 | |
色 | |
条痕 | |
硬度 | |
比重 | |
光沢 | |
劈開 | |
共生鉱物 | |
その他 | |
和名 | バリウム硝石 |
英名 | Nitrobarite |
化学組成 | Ba(NO3)2 |
晶系 | |
色 | |
条痕 | |
硬度 | |
比重 | |
光沢 | |
劈開 | |
共生鉱物 | |
その他 | |
和名 | マンガン硝石 |
英名 | Nitromagnesite |
化学組成 | Mg(NO3)2・6H2O |
晶系 | |
色 | |
条痕 | |
硬度 | |
比重 | |
光沢 | |
劈開 | |
共生鉱物 | |
その他 | |