和賀仙人鉱山
訪問日 | 2008年8月14日(木) |
場所 | 岩手県北上市、西和賀町 |
天気 | 雨時々曇 |
同行者 | 父 |
管理体制 | Free |
産出鉱物 | 黄鉄鉱、赤鉄鉱 |
疲労度 | ★ |
危険度 | ★★ |
オススメ度 | ★★ |
備考 | 川を渡る時が結構危ないので注意。 |
1、産地概要 岩手県を代表する鉱山。大きな立方体の黄鉄鉱の結晶を産出することで有名な他、「鏡鉄鉱」と称される、質の高い赤鉄鉱を産出することでも有名である。 産地に行くには急な崖を下り、川を渡らなければいけなく、また、すぐ上流にはダムがあるので結構な注意が必要である。 2、産出鉱物各論 1)、黄銅鉱 Chalcopyrite 塊状ないし半自形結晶で石英脈中に産する。 2)、黄鉄鉱 Pylite 和賀仙人鉱山では、見事な立方体結晶が産出する。特に、対岸のズリからは多産する。 3)、赤鉄鉱 Hematite 擬六角板状の結晶があり、空隙に水晶を伴うことがある。この産地のものはかなり立派。 4)、石英 Quartz 脈石鉱物として多産し、赤鉄鉱に伴うものは無色透明の水晶で美しい。 5)、針鉄鉱 Goethite 黄銅鉱や黄鉄鉱の分解で生じた黄褐色土状褐鉄鉱の一種。 6)、灰鉄ザクロ石 Andradite 黄色〜淡褐色粒状結晶集合体で、しばしば12面体の結晶が見られる。 7)、緑簾石 Epidote 黄緑色針状結晶の集合であまり大きなものはない。少量産出。 8)、灰鉄輝石 Hedenbergite 緑〜緑黒色の柱状結晶がほぼ平行に集合していて、多くは緑閃石に変質している。 9)、緑閃石 Actinolite 緑〜灰緑色をしていて、多くは繊維状に分離している。 10)、普通角閃石 Hornblende (苦土普通角閃石 Magnesiohornblende) ここでは、最大長さ20mm程度の暗緑黒色柱状結晶が産する。 11)、シャモス石 Chamosite 化学組成 (Fe2+,Mg)5Al2Si3O10(OH)8 鉄の多い緑泥石の一種で、赤鉄鉱・石英に伴って濃緑〜黒緑色鱗片状結晶ないし土状集合として産する。 3、採集記 第一回 2008年8月14日(木) 第一回 2008年8月14日(木) 続きの「玉山金山」を見る→ 僕は朝の5:00に家を出ました。 東京駅から東北新幹線に乗って北上駅まで行き、そこで車を借りて最初の産地「和賀仙人鉱山」に向かいました。 和賀仙人鉱山は岩手県西和賀町にある錦秋湖の「湯田ダム」の下流にあり、黄鉄鉱などを産出することで有名になっている産地です。 和賀仙人鉱山の近くの「和賀仙人スノージェット」というトンネルみたいなものの途中で、川のほうへと下っていく道が見えるので、そこの狭いスペースに駐車します。 そこから2分ほど下っていくと、大きな広場に出るので、そのまま直進して適当な所で川の方角へと歩いていきます。 すると、結構な段差があるので、崖の上に沿って少し歩くと川岸へと下りられる、ロープがつけられている道があるので、そこを下ります。 下りたところには坑口が口を開けています。 そこから道なりに下流方向に進み、適当な所で川岸にでると、対岸にズリが見え、川を見ると渡れそうな場所があるので、そこを渡って少し歩くと、ズリに到着です。 ズリで早速採集を開始すると、5分とたたないうちに雨が降ってきて、雷まで鳴り始めました。 なので、10分採集したらすぐに車に引き返しました。 ←対岸の大きなズリ。中央やや左下にある茶色の部分がズリ。 〜採取鉱物〜 1)、黄鉄鉱 Pylite ←黄鉄鉱の立方体結晶。一番大きいものは直径1cmほど。 ←こちらは母岩中の結晶。 2)、赤鉄鉱 Hematite 3)、石英 Quartz 〜感想〜 ここでは、途中で雨が降ってきたせいで10分しか採集できませんでした。 でも、この短い時間で黄鉄鉱の立方体結晶が採れたので、満足しています。 〜参考文献〜 鉱物観察ガイド 松原聰 編著 加藤昭・千葉とき子・宮脇律朗 著 続きの「玉山金山」を見る→ ↑上へ戻る |