やんだ
| ※この産地は海のすぐ側の崖や岩畳から鉱物を採集します。落石や潮の満ち干により危険が伴うので十分注意をして採集を行ってください。 1、産地概要 静岡県の伊豆半島の河津町にあるこの産地は、海岸沿いにある崖から色々な沸石を産することで有名で、通称「やんだ」と呼ばれている産地である。 沸石の他にもピンク色の魚眼石や自然金を産することからそこそこの人気がある。 ただ、潮の干満が採集に大きな影響を及ぼすので、採集に行く前に必ず潮見表を見ていくことをお勧めする。 2、産出鉱物 1)、自然金 Gold 化学組成 Au 元素鉱物 ここの金は、石英にたまにある黒い筋「銀黒(銀や黄鉄鉱等の硫化物から出来ている)」の中に見出すことができる。 大きくて3mmぐらいのものが採れるらしいので、探す価値はある。 とにかく「銀黒」を追うことがポイントとなる。 2)、方解石 Calcite 化学組成 CaCO3 炭酸塩鉱物 方解石は、石灰石や大理石、さらには洞窟にある鍾乳石を構成している鉱物で、セメントに使われたり、建物の床や壁に使われたりと用途は幅広い。 ここの産地では、案外沸石と間違えやすいので、注意が必要。 3)、石英 Quartz 化学組成 SiO2 酸化鉱物(珪酸塩鉱物) どこの産地でもあるといっていいほど産出範囲が広い基本の鉱物。 稀にこの産地ではめのうが落ちていることがあるらしいが、情報は不確か。 4)、セラドン石 Celadonite 化学組成 K(Mg,Fe)2(Fe,Al)Si4O10(OH)2 珪酸塩鉱物 青みがかかった緑色の皮膜状の鉱物。 霰石がある晶洞の壁や沸石が入っている脈がこの色だったらほぼ間違いなくセラドン石といえる。 5)、魚眼石 Apophyllite 化学組成 KCa4Si8O20(F,OH)・8H2O 珪酸塩鉱物 魚眼石は主に3種類のものがある。一番一般的で産出量が多いのが、弗素魚眼石(fluorapophyllite KCa4Si8O20F・8H2O)で、色は無色や白、ピンク、緑、黄色や紫色のものがある。 次に多いのが、水酸魚眼石(hydroxyapophyllite KCa4Si8O20(OH,F)・8H2O)で、色は無色と白色のものがある。。 上記の二つは正方晶系だが、岡山で発見された新鉱物「ソーダ魚眼石(natroapophyllite NaCa4Si8O20F・8H2O)」は斜方晶系である。このソーダ魚眼石は産出がごく稀で、産出場所も限られていて、色は褐色しかない。原産地は岡山県高梁市山宝鉱山。 この産地では、ピンク色の弗素魚眼石を産するので、探す価値はある。 6)、モルデン沸石 Mordenite 化学組成 (Na2,Ca,K2)4[Al8Si40O96]・28H2O 珪酸塩鉱物 この産地の一番のメインといってもいい鉱物。 毛のような白い針状結晶が放射状になったものを産するので、判別は容易。 非常に脆く、また水で濡らすとしぼんで結晶が壊れる。 陶器のような緻密な塊を作る場合もあり、それに水をかけても平気である。 7)、菱沸石 Chabazite 化学組成 (Ca0.5,Na,K)4[Al4Si8O24]・12H2O 珪酸塩鉱物 名の通り、菱形(平行四辺形みたいなもの)の形をした沸石で、色は主に白。 この産地では比較的多く産する傾向にある。 また、個人的に結構気に入っている沸石でもある。 8)、束沸石 Stilbite 化学組成 (Ca0.5,Na,K)9[Al9Si27O72]・28H2O 珪酸塩鉱物 板状や将棋の駒のような形をした結晶、そして名の通り稲を束ねたような集合をした形状が主で、色は無色〜白がほとんどだが、ピンクがかったり黄色がかったりもする。 9)、輝沸石 Heulandite 化学組成 (Ca0.5,Sr0.5,Ba0.5,Mg0.5,Na,K)9[Al9Si27O72]・〜24H2O 珪酸塩鉱物 主に、無色〜白色の細長く伸びた六角板状結晶として産する。 10)、ソーダ沸石(曹達沸石) Natrolite 化学組成 Na2[Al2Si3O10]・2H2O 珪酸塩鉱物 透明〜白色の柱状結晶が放射状にのびた形として産する。 11)、ダキアルディ沸石 Dachiardite 化学組成 (Ca0.5,Na,K)4-5[Al4-5Si20-19O48]・13H2O 珪酸塩鉱物 この産地では、無色の板状結晶が球状に集合した形で産する。 3、採集記 第一回 2007年2月18日(日)採集 第二回 2008年4月2日(水)採集 第三回 2008年4月13日(日)採集 第一回 2007年2月18日(日)採集 ←前の「菖蒲沢海岸」を見る 菖蒲沢海岸で採集を終えた僕ら4人(父、U氏、M氏)はすぐ近くにある「やんだ」という産地に行くことにしました。 やんだは、海岸沿いに続いている溶岩が冷えて固まって出来た崖から鉱物を採集するような産地で、海岸の産地なので、満潮時には採集は困難になります。 主に沸石類を産するということから、大きめのハンマー(といっても約1.3kg)を持っていき、張り切るつもりでいました。 が、昼食時のせいかやる気がでず、方解石の脈が入った石を拾っただけで退散しました。 その後、近くにあったそば屋でそばを食べ、伊豆スカイライン経由で帰りました。 感想 あまりおもしろくはありませんでした。 鉱物採集を始めたての僕には少々きつい産地だったような気がします。 またいつか訪れたいと思います。 まあ、U氏とM氏が少しでも鉱物に興味を抱いてくれていれば幸いです。 ↑上へ戻る 第二回 2008年4月2日(水)採集 ←前の「菖蒲沢海岸」を見る ここでは、2008年の3月31日から4月2日にかけて東伊豆で行われた地学部の合宿のうちの3日目のことを記載しようと思います。 ※事情により、2日目の紹介はカットさせてもらいます。 3日目 僕は朝の6時から6時半頃に起床しました。 毎朝恒例の散歩をして、その後朝食を食べました。 ←宿からの景色。右の船は日帰り温泉入浴施設。 ←散歩中の景色。朝食を食べ終わり、民宿のおじさんが運転してくれるバスに乗り、早速近くにある「やんだ」に向かいます。 「やんだ」は前にも一度訪れたことがあるのですが、鉱物採集を始めたばかりで、方解石しか採れなかった覚えがあります。 やんだの近くにある「アンディーランド」というところででバスを降り、海岸へと降りました。 産地に到着したときは干潮の時刻で、かなり広い範囲で採集を行うことができました。 早速採集を開始したのですが、沸石が入っている緑色のセラドン石の脈がかなり硬くて全然採集どころではありませんでした。 しばらく採集していると、近くを偵察しにいっていたM氏とS氏がなにやら興奮した様子で戻ってきました。 どうやら、秘密の沸石ポイントを発見したらしい様子です。 ということでそのポイントに行ってみると、沸石がワンサカありました。 皆がそこで採掘権を主張しあい、壮絶な沸石争奪戦が始まったのはいうまでもありません。 しばらくそこで採集をし、産地を切り上げ宿で昼飯を食べ、河津駅に向かいました。 河津駅に到着し、電車の出発時間まで周辺をうろつくことにしました。 足湯に入ったりしてくつろぎつつ、出発までの時間を有意義に過ごし、電車に乗って帰りました。 採取鉱物 1)、方解石 Calcite 2)、モルデン沸石 3)、束沸石 感想 採集を始めたときは収穫0と思いましたが、M氏とS氏がポイントを発見してくれたおかげで状況が一転し、大量に採集できる結果となりました。 このときは皆で採掘権を争っていたのでなかなか採集できなかったので、近いうちにまた訪れたいと思います。 ↑上へ戻る 第三回 2008年4月13日(日)採集 後日公開。 ↑上へ戻る |