藪と岩の明星山


訪問日 2009年9月20日(日)
場所 新潟県糸魚川市
天気 晴後曇
同行者
参考タイム 6:00
マイタイム 5:15
行程 明星山登山口11:00
↓徒歩
見晴岩(仮)11:50-12:00
↓徒歩
竜護ノ尾根分岐13:10-20
↓徒歩
明星山(1188m)14:20-40
↓徒歩
岡部落ルート分岐15:35
↓徒歩(20分休止)
明星山登山口17:30
個人的レベル 体力:3 技術:4 中級
備考 翡翠峡からのルートはバリかと思う程藪が凄い。
初心者は登らないほうが無難。
1/25000地形図
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僕は2009年9月19日(土)の夜中に新宿駅を出る「ムーンライト信州」に乗って20日の早朝、白馬駅に着いた。
そこから南小谷駅まで行き、電車を乗り換えて糸魚川駅へと向かった。
迎えに来たレンタカー会社の人の車に乗ってレンタカー営業所へと向かい、そこでレンタカーを借りて小滝翡翠峡へと向かった。


僕らは糸魚川周辺のガソリンスタンドを9:25に出発した。

朝飯を食べていなかったので、小滝翡翠峡に向かう途中にあるセブン・イレブンに寄った。

この辺は意外とコンビニがなく、セブン・イレブンを見たときは「さすが・・・セブン・・・」と思った。

今日の朝飯は焼きそば。普通である。

今日は山に登るので、ついでに昼食の購入も済ませる。

そしてコンビニを出て、10:30頃小滝翡翠峡付近に到着した。

途中、今日登る「明星山(みょうじょうさん、みょうじさん)」の南壁が良く見えるポイントがあったので、車を止めた。

崖を見ると、何だか人が見える。

「クライミングしてるよ!しかも5組ぐらい。」

ここはかなり有名な岩場らしく、たくさんの人がそそり立つ岩壁に挑んでいる。

下を見ると小滝翡翠峡が見える。

 ←クライマー。うらやましい・・・

 ←下を見てもいい景色が広がっている。

クライマーをしばし眺めた後、上流に向かい小滝翡翠峡の看板がある駐車場に車を停め、翡翠峡に降り立った。

意外と人が多く、最大で20人ぐらい居た気がする。

少しの滞在の後、1分ぐらい車で行ったところにある「明星山登山口」に向かった。

登山口に向かう橋には柵の扉があり、自由に開閉できるようになっている。

車が2台停まっていたので、少し安心し準備を始める。

そしていざ出発。

橋を渡り、出発してから1分程でかなり分かりにくい登山口に到着。

早速、道の悪さにびびり始める。

それだけでなく、早速1人迷っていた気がする。

 ←登山口。このぐらいの藪が続く。

勇気をふりしぼり、11:00に登山開始。

遅い時間の出発なので、内心、ややあせっていた。

理由はそれだけでなく、道が不明瞭で、蜘蛛の巣が凄い!!

暑くてじめじめした林を少し行くと、ガレ場に出た。

そこを少し行くと藪との戦いが始まった。

最初は、標高差1000mぐらいで5時間で昇り降りができるということを聞いていたので、なめていたが、一般登山道とは思えない程の藪の凄さであった。

大げさじゃなく、本当に地面が見えない程であった。

僕ですら結構疲れていたのに、山にあまり慣れていない父には過酷であった。

※後で分かったことだが、山と高原地図の「日本アルプス総図」を見ると破線ルート(難路)扱いとなっていた。

1時間ぐらい歩くと、広いガレ場に休憩に丁度良さそうな岩があったので、勝手に「見晴岩」と名づけて休憩をすることとなった。

 ←見晴岩。参考になるかも。

ここで10分ぐらい休憩し、また出発するのだが、まだまだ先は長そうだ。

この翡翠峡コースは「サカサ沢」という沢の近くを通っていて、一旦鞍部(コル)に出てから尾根を直登していくコースと巻いていくコースがある。

その鞍部を目指しているのだが、ずいぶん遠くに見える。

 ←鞍部。まだまだ先は長い・・・

とはいえ、上の写真ぐらいの距離だったら20分もかからないうちに鞍部に到着するだろうと僕は思っていた。

それが誤算だったのだ。

上の写真の下の部分に注目していただきたい。

緑が鬱蒼と茂っているのがお分かりになるのだろう。

藪地獄はこれからが本当の始まりだったのだ!!

とはいえ写真がないので・・・

見晴岩から30歩ぐらい歩くとまた藪天国(地獄)が始まった。

やはりバリエーションルートに近いと思われる。

道も、ビニールテープを見逃したら完璧に分からなくなるレベルである。

途中、沢に出たとき道が崩壊しているうえビニールテープがない場所があって、勘(ではないですが・・・)で沢を少しだけ遡行するような場所もあった。

見晴岩から20分。

さっき見晴岩から見た鞍部との距離となんら変わっていないように見える。

カメとウサギの話のようだ。

もう引き返そうかと何度も思いつつ歩くこと1時間。ようやく岡部落と尾根直登コースとの分岐に到着した。

 ←分岐。看板が倒れている。

傾いている(倒れている)看板によると、上の写真の場所を直進すると岡部落の方へと続くらしい。

ここを右折すると、尾根を直登し明星山の山頂に至るらしい。

また、岡部落の方へ向かう道の途中からも明星山に登るルートがあるらしく、そちらは帰りに通ることにする。

僕らが今いる尾根は「竜護ノ尾根」と呼ばれる尾根で、帰り際に竜護ノ尾根を西へと進む道を指し示す看板を見かけた。

10分ここで休憩した後、竜護ノ尾根を西へと登っていった。

尾根はなかなかの急登で、木の根元で引っかかったりした。

ふと後ろを振り返ると、300名山でもある青海黒姫山が良く見えた。

 ←青海黒姫山。石灰石採掘場も見える。

少し進んでいくと、左手に日本海も望めるようになってきた。

 ←感動の日本海。

そして前を見ると、山頂が近くに見えた。

ということでテンションがほんの少し上がったと思いきや、何度も偽ピークに騙され、頂上に着いた時はあまり感動しなかった。

明星山の標高は1188mで、そこそこの標高なのだが、この辺り一帯の山にも言えるのだがかなり低い場所が登山口となっているので、標高差は1000m以上ある。

地元では「みょうじょうさん」と呼ぶのが普通らしいが、クライマーの間では「みょうじさん」と呼ばれるらしい。

まあ標高もそこそこあるので頂上から展望が望めると思っていたのだが、もう暗くなり始めていたことと普通に木に邪魔されたこともあって大した展望は望めなかった。

 ←明星山山頂。看板がサミシイ。

14:20頃に山頂に着いた僕らは、遅めの昼食をとり、20分の休憩の後出発した。

山頂から北へと進むと祠があったので、道中安全を願った。

北へ進むこと5分。道らしき道がないので、一旦引き返すことにした。

山頂を通り過ぎ、20mぐらい進むと分かりにくい分岐点があった。

行きの方向からは見えにくいのもあるが、看板の指している方向が違ったので、看板を直して分岐点を右(北)に進んだ。

行きとは違うコースなので、何分ぐらいで戻れるか検討が着かなかった。

急で滑りやすい山道を下ること約45分。岡部落との分岐点へと到着した。

 ←翡翠峡への道。

後で気づいたのだが、この写真で藪の凄さを伝えられることが判明した。

翡翠峡(サカサ沢)ルートはこのぐらいの藪がず〜っと続きます。

岡部落との分岐を過ぎ、さっきの鞍部へやや登っていく感じで歩いていく途中登山道のど真ん中に地蜂の巣があったが、難なく通り過ぎることができた。

先ほどの竜護ノ尾根の分岐の場所まで来て、少し休憩をとった。

そこからは下ることだけを考えてとにかく無言で下り続けた。

見晴岩で少し休憩をとり、ぐんぐんと下っていく。

そして17:30に登山口に到着した。

何とかヘッドランプを使わずに済んで本当に良かったと思う。

その後17:45に登山口を出発し、糸魚川の市街へ向かう。

北陸自動車道の糸魚川ICから高速に乗り、富山県の朝日ICで高速を降りた。

途中越中境PAに寄ったが、特筆するようなものはなかった。

朝日ICで高速を降りた僕らは東へ進み、連泊する予定の宿「たから温泉」に到着した。

早速部屋に荷物を置き、夕食となった。

結構安い宿なのだが、なかなか豪勢な夕食が出てきた。

残念ながら、疲労のせいか食べる気がおきなくて結構残してしまった。

その後露天風呂にのんびりと浸かり、部屋に戻って就寝となった。

〜感想〜

一番思ったのが・・・「紅葉の時期に来よう。」

紅葉の時期は、適度に涼しいうえ、景色が抜群なので藪地獄もあまり苦にはなりませんが、暑い時期に来ると本当に地獄です。

まあ藪を刈れとは言いませんが、ビニールテープをもっと増やすと安全かと思われます。


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