両神山(白井差新道)


訪問日 2009年9月13日(日)
場所 埼玉県秩父市、小鹿野町
天気
同行者 父、母
参考タイム 4:15
マイタイム 3:45
行程 白井差登山口(約870m)8:10
↓徒歩(20分休止)
両神山(1723m)10:50-11:35
↓徒歩(25分休止)
白井差登山口(約870m)13:25
個人的レベル 体力:2 技術:2 初級
道は良く整備されていて、難所もなく、快適な登山を楽しむことが出来る。
備考 このルートを使う場合は、事前連絡と入山金の支払いが必要。
詳しくは山と高原地図25「雲取山・両神山」の2009年度版以降に記載。
1/25000地形図 両神山
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 今回登る両神山の「白井差新道(しろいざすしんどう)」は、比較的新しいルートである。
 両神山に登るルートはいくつかあって、現在一般的なのが日向大谷口からのルートと八丁峠からのルートであるのだが、以前は白井差からのルートが一般的で、両神山に最短で登れるルートでもあったそうで、一時期は1日に1000人もの人が訪れたことがあったそうだ。
 だが、国との間でいざこざがあり、白井差からの2ルートが廃道となってしまった。
 しかし、管理者のY氏がより安全でより楽に登れる新ルートを開拓し、2007年頃に入山料1人1000円払うことで「白井差新道」と呼ばれる道を通って登山することが可能になったのである。

 ここまで解説しといて何だが、元々は自分は父と八丁峠から両神山に登り、下った後は鉱物採集をする予定であったのだが、前日あたりに母が「私も行きたい」と言い出し、楽なこの道から登ることになってしまった。
 なので、いつもなら5分ぐらいで準備を済ませて出発できるところを30分ぐらいかかってしまった。

 朝の何時か忘れたが起床し、3人で車に乗って関越道を北西に進み、花園ICで高速から降りる。
 そこから秩父市街へと向かい、両神庁舎の近くにある「両神温泉薬師の湯」の近くでトイレ休憩をとる。その辺りから県道367号を西へと進み、山と高原地図(2009年度版)で「白井差小屋跡」と記されている場所の近くで車を停めた。
 降りてから少し歩い白井差新道の管理人であるY氏の家に立ち寄り、色々と説明を受けたり何やらをする。

 この白井差新道を通るには、入山料1人1000円を払うだけでなく、基本は事前予約が必要で、さらには色々と説明やら何やらを受ける必要がある。
 その金だが、どうやら後払いでいいらしい。その理由が「途中で死んだら・・・」とかいう理由らしい。(言わなくても分かると思います。。)

 ともあれ、面倒な準備を終え出発となった時、そのY氏がやって来た。どうやら途中まで同行してくれるらしい。
 最初に言われたのが、ここの道を登る際、基本は「ストック禁止」で「禁煙」らしいのだが、ストックに関しては人が少ない時だけは特別に認めるとのこと。
 自分達は使用している人がいないので、(喫煙者はいるが)特に問題なく、8:10に登山口を出発。

 地図に「林道終点」とある場所へと来ると、いきなりYさんが「岩魚がいる。」と川を指差した。正直、自分には分からなかったが、適当に「本当だ。」とか言っていた気がする。。
 そこから少し進むと「昇竜ノ滝」という滝があり、帰りに撮影。

 ←昇竜ノ滝。普通にいい。

 道中、管理人のY氏が色々な話をしてくださった。その話によると、Y氏は山岳救助隊の一員で、かなりのベテランらしい。
 実際、帰りに自宅で感謝状等を見せてもらったが、埼玉県知事から貰っているものもあるほどであった。
 そういうわけなので様々な救出の話をしてくださったのだが、自分達とは違い「死」というものが身近にあるのか、普通に死亡例の話をしていたのには少し驚いた。
 「のぞき岩」という岩が見えることから命名されたという「ノゾキ橋」を過ぎ、すぐ近くにある「オオドリ河原」から5〜10分くらい歩き、「水晶坂」とかかれた看板がある場所に9:20ぐらいに到着した。

 ここらでY氏が「橋を直す」とか言って去っていった。かっちょええ……

 水晶坂を登りきると「ブナ平」というポイントがあり、その後「夢見平」というよく分からないポイントや「大笹」という名の通りのポイントを通りすぎ、尾根上に出た。

 ←ブナ平。心地よい。

 この尾根は梵天尾根といい、昔は普通の一般道だったのだが、最近になって廃道となってしまった。
 尾根に出た場所は白井差と梵天尾根の分岐点だけでなく、西へ行くと今は廃道となっている落合ルートがあり、両神山剣ヶ峰への最短アクセスルートとして通によく使われている。
 
 ちなみに、南に少し行ったところから、地図には載っていない「白井差第2ルート」が東へ延びている。
 これもY氏が開拓した道で、第1ルートを登った客に「ヤシオツツジ(花の名前。5月頃がピーク。)はないの?」と言われ、ヤシオツツジのトンネルを通る新ルートを開拓することにしたらしい。
 ただ、この第2ルートは第1ルートより少し道が悪いらしく、ある程度の経験者か何度か着ている人でない限り、Y氏が同行していないと行かせてくれないらしい。残念。

 ←分岐点。「作業道」は現在廃道の落合ルート。

 分岐から北上すること約10分。10:50頃に両神山山頂に到着した。
 前回は霧で全然景色が望めなかったが、今回は大展望が眼前に広がっていた。

 

↑前と同じような場所から同じようなアングルで撮った写真。違いが分かると思われる。

 富士山や甲武信ヶ岳等奥秩父方面の山等も見え、最高の景色であった。

 

↑富士山とその他の山々。甲武信等も見える。

 ←山頂の看板と三角点。

 ←赤岩尾根。難度の高い岩稜が続く。

 

↑頂上直下の鎖場。ガイドでは大げさに書かれているが、全く問題ないと思われる。

 ここで素晴らしい景色を堪能し、軽食を済ませ、11:35に下山を開始。
 
 下山時は梵天尾根との分岐を逃す人がいるかもしれないので注意してほしい。

 ブナ平とノゾキ橋にて休憩しつつ、下っていき、13:25に無事下山が完了した。
 
梵天尾根を後にし、大笹、夢見平を通り過ぎて、ブナ平で一回休憩した。
そこから水晶坂、オオドリ河原と来てノゾキ橋の所でも一回休憩した。
そして、帰り際に第2ルートとの分岐と昇竜の滝の写真を撮りつつ、午後1:25に無事下山した。

 ←下りに撮影。第2ルートとの分岐。右が第2ルート。

 下山後、報告兼ねてY氏に(持たされた)地図等を返しにいき、そこで百名山のバッジを貰ったのだが、そこの標高は「1724m」となっていた。

 帰りは橋立鍾乳洞を見学し、どこかでそばを食べ、帰宅。

〜感想〜

 前回は霧で景色が全く望めなかったので、今回、素晴らしい景色を堪能できて本当に良かったと思います。
 今度は八丁峠ルートから攻めたいと思います。。


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